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マダニによる感染症

マダニによる感染症

マダニによる感染症とは

マダニは、クモ網ダニ目マダニ科のダニです。
成虫の体長は 2~5 mm ですが、吸血すると1cm程の大きさになることもあります。
近年、シカやイノシシなどの野生動物が増加しマダニを拡散させていることで、4 月~7月にかけてマダニ咬症が増えています。

マダニに咬まれると、マダニの持っている細菌やウイルスによってライム病、日本紅斑熱重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症にかかることがあります。
マダニに気が付いた際には無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚に残ったり、病原体が体内に入りやすくしてしまいます。

早めに皮膚科を受診して除去するようにしてください。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

SFTSの患者は、西日本を中心に発生していますが、徐々に患者発生が確認された地域が広がっています。
2022年に入って、静岡県内での感染の報告も多発しておりますので注意が必要です。
マダニ刺咬6~14日後に発熱、筋肉痛、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血を伴い、血液所見で、血小板減少、白血球減少、GOT、GPT、LDHの上昇が認められます。
有効な抗ウイルス薬等による特異的な治療法はなく、日本のSFTS患者の致命率は約10-30%とされています。

日本紅斑熱

マダニ刺咬後 2~8 日後に急激に発症し、全身に指頭大までの紅斑が広がり頭痛、高熱、全身倦怠感、関節痛、筋肉痛などを伴います。
治療が遅れ重症化すると DIC、腎不全、呼吸不全、多臓器不全、脳炎などを起こし、死亡することもあります。

治療

ミノサイクリンあるいはドキシサイクリンの内服を行います。
重症例ではニューキノロン系の抗生物質も併用します。
マダニ除去後には5日~1週間程度、予防的にミノマイシンの内服をすることもあります。

その他の病気や症状