帯状疱疹(帯状ヘルペス)は、水ぼうそうのウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)の感染症で、 左右どちらか片側に帯状の痛みがある赤み、ブツブツ、水ぶくれができます。
水痘帯状疱疹ウイルスは、初感染で水痘(水ぼうそう)を引き起こした後、 神経節に潜伏感染します。
加齢や過労などにより、水痘帯状疱疹ウイルスに対する細胞性免疫が低下すると、帯状疱疹が発症します。
特に、50歳以上になると帯状疱疹にかかりやすくなります。
帯状疱疹にかかった場合は、抗ヘルペス薬の飲み薬による治療、または、 重症の場合は入院して点滴で1週間治療します。
痛みに対しては痛み止めや神経痛の薬のリリカの飲み薬での治療を行います。
それでも痛みが強い場合は、ペインクリニックに受診していただくようになります。
帯状疱疹の発疹が治っても3ヶ月以上痛みが残っている場合、 帯状疱疹後神経痛(PHN)という神経の損傷によるもので、一旦完成した帯状疱疹後神経痛には、ペインクリニックで痛みの治療を行いますが、 決定的な治療法がありません。
帯状疱疹後神経痛をなるべく残さないためには、
といった方法が有効です。
帯状疱疹ワクチン(シングリックス)は2020年1月に認可されました。
対象年齢は50歳以上となります。
計2回の接種が必要で1回目接種の2か月後に2回目の接種を行います。
帯状疱疹発症の抑制効果が50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%。
帯状疱疹後神経痛の抑制効果は50歳以上で100%、70歳以上で85.5%と非常に予防効果が高いワクチンです。
副反応は比較的強く、接種部位の痛みや、腫脹などの局所の症状と、筋肉痛、倦怠感、 頭痛などの症状が約半数に認められます。
保険適用ではありませんので自費となります。
ワクチンが高価なため、費用は1回の接種の価格が22,000円で、2回接種で計44,000円になります。
皮膚科の外来日に総合受付で「帯状疱疹ワクチンを接種希望」とお申し出ください。
医師の診察を受けていただきます。
体調等に問題ない場合、ワクチンの在庫があれば接種となります。
在庫がない場合は予約のうえ、後日接種となります。
2回目のワクチン接種は1回目の接種から2ヶ月後となります。
対象は50歳以上で、年齢を確認するため保険証の提示が必要です。
全額自己負担となります。