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ご挨拶

ご挨拶

理事長 若林 良則わかばやし よしのり

公益法人として地域医療の中核を担う総合病院

 富士病院は「人にやさしく信頼される病院」を理念に、御殿場市・小山町周辺の基幹病院として地域医療に貢献しています。

 私自身は日本医科大学を卒業後、東京慈恵会医科大学附属病院の第2内科に入局し、以来35年以上に渡って腎臓内科の臨床一筋に歩んできました。大学での臨床・研究を経て、35歳の時に医局派遣で赴任した沼津市立病院では腎臓内科を立ち上げ、地域の腎臓内科診療全般に力を尽くしました。その後、私の父や親族の運営するいくつかの透析医院にも関わりながら、2019年に富士病院の理事長に就任しました。

急性期医療から介護・福祉までを、包括的に支援

 当院の主要診療圏は、御殿場市、隣接する小山町を中心とする人口10万人ほどの地域です。他の隣接地域とは地理的に隔絶した小さな一つのまとまりになっており、二次医療圏として独立した形になっています。三次医療的な高度医療は県外や近接のより大きな都市に頼るとしても、二次医療においては当院がこの地域で唯一、担える力のある病院として地域の急性期医療を支える役目を果たしています。
そのため、許可病床160床の小規模な病院ではありますが、総合病院として全面的に地域医療をカバーできる機能を維持していく必要があります。その中には小児科や産婦人科など公的病院がないため不足している医療分野を、採算にとらわれず充実させていくことで、さらに地域貢献できる病院になれるという思いがあります。

 また、「医療」はそれ単独では成り立ちません。特にこの高齢化社会において、患者さんの中心は高齢者ですから、介護や福祉が必ずついて回ります。急性期医療がいくらうまくいってもそれだけでは元の生活を取り戻せない場合が多く、その後の在宅復帰や長期療養までをカバーする力が地域にないと不十分です。当法人には、現在、御殿場市と小山町に富士病院、富士小山病院、東部病院、御殿場透析クリニック、共立産婦人科医院、訪問看護ステーションごてんば、グループホームごてんばの各施設を運営し、医療を通じて地域社会の発展に寄与すべく、各種講演、人材育成事業、職場体験学習、健康キャンペーン、各種相談、調査研究、研究発表、看護学校の運営、奨学金の貸与、病院の運営等法人としての一体的な運用を通して地域の医療・介護・福祉の切れ目のない支援に取り組んでいます。

 今後も医療事業、福祉事業、介護事業、健診事業、教育事業などを一体的に行うことにより医師会、行政と連携して地域包括ケアシステム構築を推進し、地域社会の福祉増進、地域住民の生活向上に寄与してまいります。

令和6年10月吉日
公益社団法人有隣厚生会富士病院
理事長 若林 良則

院長 園田 紀夫そのだ のりお

  富士病院は、創立68年を越える病院となりました。 10年前に病院を一新し、職員一同、心も新たに働いてまいりました。 大きく時代が変わりはじめ、医学の進歩は分進秒歩となり、診断、治療等は目覚ましいものがあります。 最新の医療に遅れることなく、御殿場市の急性期の基幹病院としての役目を果たし、病院の基本理念「人にやさしく信頼される病院」を忘れないことです。

 また、院内では、個々の患者さまに対する医療をチームとして行う病院づくり、対外的には地域の医療施設との連携に力を入れていきます。

 私も乳腺専門医として今後もより乳癌の早期発見へ尽力していきたいと思っています。
現在、富士病院では機器も充実して、マンモグラフィ・トモシンセシス、マンモトーム、CT、乳腺MRIと、より高度なものへとなっています。
また、乳癌患者さんに対して医師、看護師だけではなく薬剤師、栄養士、理学療法士、 ソーシャルワーカーなども加わったチーム医療を目指しています。

 現在の保険診療は、2年ごとに行われる診療報酬の改定などにより、一変してしまうほど厳しくなっております。 特に急性期の入退院は病院の存在にかかわる問題となっています。 新医師研修制度による医師不足、7対1入院基本料の看護体制、看護師はじめ医療スタッフの不足などあり、人員が十分とは言えなくなってきています。 大変厳しい時代ではありますが、皆様のご指導、ご鞭撻を賜り今後も医療活動を通して地域社会に貢献できるよう、職員一同、より一層努力して参ります。

 よろしくお願いいたします。
 ご一読いただき、ご意見などいただけましたら幸甚なことと思います。

令和6年10月吉日
公益社団法人有隣厚生会富士病院
院長 園田 紀夫

副院長 荻 真おぎ まこと

 平成28年10月より副院長に就任しました。 当院に勤め始めて19年になりますが、この間、専門科や医療をささえる職種も多岐にわたり充実し、 建物の耐震化や設備も新しくなり、地域の多様な疾患により対応できるようになってきたように思います。

 日頃かかりつけの先生がたに多くの患者さまを御紹介いただいておりますが、 急性期を過ぎ安定した時点で、患者さまにとって近く安心して通えるかかりつけの先生方にお願いするなど今後も病診連携をすすめていきたいと存じます。

 急性期病院として地域の病院とも連携し、救急や依頼のあった患者さまを速やかに受けいれていくようにしていく必要があると存じます。

 内科一般や腎臓内科を私は専門にしております。 末期腎不全になっても腎代替療法により生活できることは医療の進歩といってよいと存じますが、 患者さまの人数は増加しており、これを減少させることが課題と存じます。 富士病院では御殿場市、小山町などの近隣の市町の末期腎不全の患者さまが多く透析に導入されますが、 毎年単位人口あたりの導入される人数は全国と比べ少なくなく、原因として糖尿病性腎症と高血圧などによる腎硬化症が過半数をしめています。

 御殿場市や小山町では平成25年の特定健診でメタボリックシンドローム、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常、 習慣的に喫煙する人の割合が県内の平均よりも有意に多いですが、 これらの生活習慣病は疫学調査により慢性腎臓病の発症の危険因子や進行因子になることがわかっています。 40-64歳の比較的若い年齢層の人の生活習慣もよくない割合が大きいです。 糖尿病など働き盛り世代の受診率が低いことが指摘されておりますが、 症状がなくても若い時から生活習慣や生活習慣病をよくしていくことが慢性腎臓病の予防や進展を抑制するうえで大切です。

 生活習慣病や慢性腎臓病では心臓病や脳卒中などの心血管疾患になりやすく、認知症の発症や進行にも関与するともいわれています。 全国的に高齢化率が上昇するなか、これらの疾患の発症予防、早期発見、重症化予防を地域で連携し取りくみ、健康寿命もより延伸できるとよいと存じます。

 これからも「ひとにやさしく信頼される病院」という当院の理念を園田院長のもと職員と協力して実践し、地域医療に貢献していきたいと存じます。
御指導、御鞭撻いただきますようよろしくお願い申し上げます。

令和6年10月吉日
公益社団法人有隣厚生会富士病院
副院長 荻 真

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